地下鉄西新駅下車、脇山口交差点から藤崎方面へ約50m。修猷館高校正門向かい。
修猷館前下車、脇山口交差点方面へ約50m。
当院前に薬局との共同駐車スペースがあります。また、西新駐車場(当院より藤崎方面へ約50m・西鉄修猷館バス停前)をご利用の方は駐車券を当院窓口に提示してください。
紫外線の皮膚にもたらす影響は実にさまざまです。一般的には日焼け、シミ、皮膚がんなどという、どちらかというとマイナスイメージがあるかもしれません。その一方で、皮膚病の種類によっては日光に当たると良くなることが昔から知られていました。専門的には、紫外線の皮膚細胞間における種種の免疫調整効果によるものと考えられています。
紫外線治療法は皮膚科ではかねてよりスタンダードな治療方法でしたが、当院では特に「ナローバンドUVB」の照射を行っています。これは、従来の紫外線から有害な波長を取り除き、治療効果の高い波長のみを集中して照射するもので、乾癬、掌蹠、膿疱症、白斑、アトピー性皮膚炎などに保険適応があります。
実施にあたっては、患者さんによって紫外線に敏感なケースがあるため、初回に紫外線に対する感受性を測定する検査を行い、患者さんごとに適した条件を設定し、治療を開始します。そのためあてすぎによる赤みの発生を極力抑えることが出来ます。
昨今ではテレビ番組の影響もあってか、ホクロやホクロ様の皮疹についての受診が増えています。確かに、なんでもないホクロだったと思っていたものが、実は悪性度の高いガンであるかもしれないというのはショッキングな話です。あるデータによると、日本人の1人あたりの平均的なホクロの数は6.7±数個(※1)だそうです。それに対して、いわゆるホクロ様のガン(悪性黒色腫)は年間で10万人当たり2例程度と考えられているので(※2)、実際に「自分のホクロは実はガンだった」という可能性はそう高くないと言えそうですが、何ぶんホクロそのものは誰にもあるので、テレビで放映されるとつい心配になってしまいます。
当医院では、ホクロが心配で来院される方はダーモスコープによる診察を行っています。これはLEDを用いた特殊なスコープで、肉眼やルーペによる診察よりもはるかに有用な情報が得られます。もちろん麻酔などの前処置も必要なく、短時間で行えます。
ダーモスコピーの結果悪性の可能性が残る場合は、皮疹をメスで切り取り、その組織を顕微鏡で見る検査(病理組織学的診断)を行ったり、しばらく期間をおいて再度ダーモスコピーで経過を見るケースもあります。
※1 小川真司 他: 日本人のほくろに関する疫学的調査. MB derma, 117: 8-13, 2006.
※2 石原和久: 悪性黒色腫の疫学と予後因子. 斎田俊明 他編: 悪性黒色腫の診断・治療方針. 東京:金原出版;
シミで悩み、あれこれ美白系の化粧品を試してみたことがある方で、ハイドロキノンについてご存知の方はどれくらいいらっしゃるでしょうか。
ハイドロキノンは元来、写真の現像に使われていたのですが、現像した人の手が白くなったことから美白作用があることが発見されました。ただし高濃度ではかぶれを起こしてしまいますので、基礎化粧品としては4~5%の濃度で用いるのが一般的です。しかしこうした商品の中にはこれまで、クリーム基剤でべたつく、長時間の保存で成分が酸化してしまう、かぶれ防止のためステロイドが配合されているなどのケースもあり、一般の方が安心して使えるものを探すのは大変のようです。
このハイドロキノンについて、当院ではクリニック限定化粧品ディーアールエックスHQブライトニング(ロート製薬)を窓口にお取り扱いしております。ひとくちにシミと総称されても、実は専門的には、肝斑、老人性色素斑、雀卵斑、炎症後色素沈着、母斑の一部などさまざまなものが含まれています。このうちハイドロキノンが使えるのは主に肝斑、老人性色素斑になります。